旅行記「直島・豊島」④:『地中美術館』紹介と少しばかりのタレル、マリア解釈
先日も紹介した安藤忠雄が建築した美術館です。安藤氏は新国立競技場の件で新聞等では、「景観に合わないデザインを採択した」と批判されていましたが、この地中美術館は周囲との協調が売り。地中美術館のガイドブックにも、「風景を損なうことのないよう、あえて外観のない建築を設計しました」...
新国立競技場について:「女性の時代」のモニュメント
新国立競技場のデザインは、ザハ・ハディドというイラク出身の女性建築家が考案したものが採択されました。 ぼくは、新聞でデザイン案を見たとき、ちょっとあの明治神宮外苑という土地の雰囲気には合わないんじゃないかな、と思いました。(その新聞記事がそのような論調で書かれていたことも大...
旅行記「直島・豊島」③:『豊島横尾館」ー美術館と一体の作品ー
大好きな横尾忠則の美術館が豊島にあると聞いて、タイトなスケジュールの中、それだけを見るために豊島に寄りました。 外観は周りの古民家によく似たつくりになっていて、周囲と調和していますが、ちかづいてみると・・・・むむむ。入り口に赤いガラススクリーンが張ってあり、そこから見える中...
庵野秀明『エヴァンゲリオン新劇場版』:「自己責任」と「不条理」
先日、イラクで日本人が人質にされているとの報道がありました。ぼくは、エヴァ祭り(日テレ)を見ながら、「自己責任」という言葉を思い出していました。2004年にイラクのファルージャでボランティアや報道関係者3名が武装集団に拘束され、人質となりました。犯行グループは人質解放の交換...
旅行記「直島・豊島」②:「家プロジェクト」ー「異空間」の解体ー
この家プロジェクトは、直島の古民家の立ち並ぶ一角を利用して、その空間全体を作品化するプロジェクトです。古民家の中の特徴的ないくつかの建造物は、中に入ることができるようになっていますが、それ以外の建物では、今も普通に生活している人がいます。...
旅行記「豊島・直島」①:I ♡湯ー大衆浴場という”教会”ー
こんにちは。瀬戸内海一人旅をしてきました。無計画が過ぎたため、ちょっともったいない思いもしましたが、のんびりした良い旅行になりました。 一つ目の記事は、直島の観光の目玉のひとつ、「I ♡湯」という銭湯で頭に浮かんだことについて書きます。...
旅行記「水上温泉郷」:風景と文学
8月9日、10日で水上温泉に行ってきました。生憎、台風の影響で予定していたキャニオニングはできませんでしたが、ラフティングはいつもよりスリルが高まって楽しかったです。 せっかくなので、行ったところ、感じたことをメモしておきます。...
福島菊次郎展@日本新聞博物館:ジャーナリズムについて
一年ほど前になりますが、写真家の福島菊次郎展に行ってきました。 福島は、41歳で妻と別れ、3人の子供を連れて上京しプロのカメラマンとなりました。 戦後の激動の半世紀を、常に弱者や少数派の立場に立って報道を続けてきた男です。...