夢野久作『ドグラ・マグラ』:②「胎児の夢」
2、胎児の夢 理論 まずは、どんな理論かという説明から。 胎児の夢についての説明を、作中から引用します。 人間の胎児は、母の胎内にいる十ヶ月の間に一つの夢を見ている。 その夢は、胎児自身が主役となって演出するところの「万有進化の実況」とも題すべき、数億年、ないし、数百億年に...
ロバート・ストーン『パンドラの約束』:後退戦に希望はあるか?
『原発推進映画』ということで、気になっていた映画ですが、何から話すべきでしょうか。この映画で出てきた話題一つ一つ取り上げてコメントするのは違う場所でやります。この映画の登場人物達と話し合うためには、そんな些末なことをネタにしては、議論にならないでしょう。見ているものと目指す...
滝浦真人『日本語は親しさを伝えられるか』:「安心」の国、「信頼」の国
概要は、タイトルが示すように、日本語におけるコミュニケーション論となっています。明治時代、日本人はいかにして「書ける話し言葉」を作ったか、ということに焦点を当てながら、日本語における敬語や配慮表現について大変分かりやすく説明するものでした。...