旅行記「直島・豊島」③:『豊島横尾館」ー美術館と一体の作品ー
大好きな横尾忠則の美術館が豊島にあると聞いて、タイトなスケジュールの中、それだけを見るために豊島に寄りました。 外観は周りの古民家によく似たつくりになっていて、周囲と調和していますが、ちかづいてみると・・・・むむむ。入り口に赤いガラススクリーンが張ってあり、そこから見える中...
庵野秀明『エヴァンゲリオン新劇場版』:「自己責任」と「不条理」
先日、イラクで日本人が人質にされているとの報道がありました。ぼくは、エヴァ祭り(日テレ)を見ながら、「自己責任」という言葉を思い出していました。2004年にイラクのファルージャでボランティアや報道関係者3名が武装集団に拘束され、人質となりました。犯行グループは人質解放の交換...
旅行記「直島・豊島」②:「家プロジェクト」ー「異空間」の解体ー
この家プロジェクトは、直島の古民家の立ち並ぶ一角を利用して、その空間全体を作品化するプロジェクトです。古民家の中の特徴的ないくつかの建造物は、中に入ることができるようになっていますが、それ以外の建物では、今も普通に生活している人がいます。...
旅行記「豊島・直島」①:I ♡湯ー大衆浴場という”教会”ー
こんにちは。瀬戸内海一人旅をしてきました。無計画が過ぎたため、ちょっともったいない思いもしましたが、のんびりした良い旅行になりました。 一つ目の記事は、直島の観光の目玉のひとつ、「I ♡湯」という銭湯で頭に浮かんだことについて書きます。...
旅行記「水上温泉郷」:風景と文学
8月9日、10日で水上温泉に行ってきました。生憎、台風の影響で予定していたキャニオニングはできませんでしたが、ラフティングはいつもよりスリルが高まって楽しかったです。 せっかくなので、行ったところ、感じたことをメモしておきます。...
福島菊次郎展@日本新聞博物館:ジャーナリズムについて
一年ほど前になりますが、写真家の福島菊次郎展に行ってきました。 福島は、41歳で妻と別れ、3人の子供を連れて上京しプロのカメラマンとなりました。 戦後の激動の半世紀を、常に弱者や少数派の立場に立って報道を続けてきた男です。...
ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』:②反ユダヤ主義
『ツァラトゥストラ』の中には、なかなか受け入れがたいお言葉も多々ありました。多分言葉をそのまま受け取るのが間違いなのだとは思いますが、事実ニーチェ哲学はナチス・ドイツに良いように解釈され、大量虐殺に学問的補強の役割をしてしまいました。もちろん、そのようにテクスト解釈をしたナ...