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トム・ウェイツのシンガポール観について

  • 執筆者の写真: krmyhi
    krmyhi
  • 2014年1月3日
  • 読了時間: 2分

 トム・ウェイツとの出会いは、とあるラジオ番組のバックでかかっていた『simgapore』という曲が最初です。そのおどろおどろしくもお洒落な曲調に衝撃を受けたのを今でも覚えております。

 トム・ウェイツがこの曲で表現したシンガポールは実にこの国の本質をえぐっていると思います。シンガポールという国は、最近日本人の旅行客からも人気があり、テレビや雑誌でもシンガポールの綺麗な面ばかりが目につきます。しかし、トム・ウェイツは「薄皮一枚向けばシンガポールは人間の欲でドロドロだぜ?」と言っているのだと思います。英語の歌詞なのでわかりませんが、曲を聴いているととても怖い感じがしませんか?(ぼくがこの曲と出会ったラジオでも、「妖怪」をイメージさせる素材として使用されていました。)熱帯夜・カジノ・アジア特有の湿気・札束、そういったものが頭に浮かぶ曲調です。

 シンガポールは現在、法人税をかなり安くして、世界中の企業を呼び込んでいます。マンハッタン・香港に並ぶ資本主義のアイコンと言っても過言ではないと思います。シンガポールの街の綺麗さは、言うなれば整形手術によって作り出された美貌のようなものだと思います。それが悪いと言っているわけじゃないです。ただ、シンガポールの表面の綺麗さばかりが取り上げられるのに疑問を感じるのです。

 もう一度言っておきますが、ぼくは英語が聞き取れないし、音楽も詳しいわけではないので、これはあくまでかなりパーソナルな見解です。これを聞いて、同じような感想を持ってくれる人がいたら嬉しいです。

 
 
 

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